7.05.2012

ぼくのバラ

「さようなら」と王子さまはいった。

「さようなら」と狐がいった。

「おれの秘密を教えようか。簡単なことさ。
心で見ないと物事はよく見えない。
肝心なことは目には見えないということだ。」

「肝心なことは目には見えない」と王子さまは忘れないように繰り返した。

「あんたのバラがあんたにとって大切なものになるのは、
そのバラのためにあんたがかけた時間のためだ」

「ぼくがバラのためにかけた時間…」
と王子さまは忘れないように繰り返した。

「人間というものはこの真理を忘れているんだ。
だけど、忘れてはいけない。あんたは、自分が飼いならしたものに対して
どこまでも責任がある。あんたはあんたのバラに責任がある…」

「ぼくは、ぼくのバラに責任がある…」
と王子さまは忘れないように繰り返した。

新訳・星の王子さま


倉橋由美子さんの翻訳、ほんとうにすてきです。


目にみえないものを信じるってむずかしい。




書きかけのブログを何日も放置してしまっていました。

最近毎日のように新しい気づきがあって、
わかってきたことは、たくさんのバラバラの事柄があって、
それをひとつひとつひも解いていくと、
答えは同じ!という感じ。
ものごとが立体になって、ひとつの頂点になるような。

経済の問題も、
環境問題も、
原発の問題も、
自分の身の回りに起こっている問題も、
みんな同じ、というふうに見えてきました。
そして、ほんとうの答えはきっとシンプルで、
玉葱の皮をむくように、ひとつひとつ複雑化されているものを
剥いでいくと、そこに解があるような気がしています。


わたしは「ぼくのバラ」がなんなのか、何年もわかりませんでした。


「ぼくのバラ」はずっと外側にあるものだと思っていました。
でも、今、自分が飼いならしたしたもの、というのは
内側にある自分自身のことなのではないかと思っています。



自分も含めて、ほんとうに今
虚構やエゴで世界は溢れているなぁと感じていて、
同時にそれに気づいている人も増えてきていて、
エゴや不安でこれからも生きて行くのか、
それらを手放して、愛で生きて行くのか
世界は二極化していくと言われています。


食べ物の問題でも
添加物やジャンクなものを摂取し続けていると
体がそれに慣れてしまって、自らそれを求めたり、
ほんとうにいいものに対する自分自身の本能が弱まってしまいますが
人間関係でも同じようなことは起きていると思います。
やっぱり、どの問題も同じなのです。
やわらかいものは精妙で、伝わるのにも時間がかかる。
でも力業でぐいっとこっちを向かせるような
強い添加物の味のようなものはやっぱり危険で、
ほんとうにいいものが自分の内側に入ってきたときに
心地いいと感じられる感性をちゃんと育てておきたいと思うし
自分の感性が心地よいと感じるものを信頼するのは
目にはみえなくて、時に不安になるけれど、
やっぱりそれをわたしは大切にしていこうと思います。

今を決めるものは、
いつだって外側ではなく
内側にあるものですね。

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